【コンサルタイプ診断解説】 タイプ09:互いの意見を活かしあう場作り上手なアドバイザー
- コンサルタイプ診断
- コンサルタイプ診断とは
- タイプ09:互いの意見を活かしあう場作り上手なアドバイザー
- 「場作り上手なアドバイザー」タイプの特性
- 「コンサルタント」としての活躍タイプと注意点
- 「思考」タイプ(課題やタスクに取り組む際、どのように考え、解決しようとするか?)
- 任されたことを自分でコツコツ考え、成果を出すタイプ(堅実貢献×思考重視)
- 想定される活躍シーン
- シーン①:部門横断での業務改善支援
- シーン②:新規事業推進に向けた他社協業支援
- このタイプが苦手なこと
- 原因分析力強化プログラムとは?
- このタイプが多いファームの特徴
コンサルタイプ診断とは
コンサルタントと一言で言っても、考え方や検討の進め方、コンサルとしての特性や活躍の仕方は、多岐にわたります。PROFFITに登録しているコンサルタントのアンケート分析から、コンサルタントの活躍タイプには16タイプの傾向があることが分かってきました。また若手コンサルタントのストレス調査結果から、このタイプの違いが大きいほど「ストレス」を感じることが分かっています。皆さんの「コンサルタイプ」を知ることで、自分にあったファームを選び、さらに入社後、活躍・評価されるための注意点やヒントとして活かしてみてください!
タイプ09:互いの意見を活かしあう場作り上手なアドバイザー
「場作り上手なアドバイザー」タイプの特性
高いコミュニケーション能力で、問題解決の糸口となるヒントを発見するのが得意なタイプです。巧みな話術で相手の考えを引き出しながら、関わる多くの人をうまく巻き込み、自分事に変えさせることができることが魅力です。相手の本音や意図を汲み取り、組み合わせられるからこそ生みだせる解決策は、成果実現に欠かせない武器となることでしょう。
「コンサルタント」としての活躍タイプと注意点
考えるヒントを提供し、意思決定を促していくタイプ
- 客観的な分析、調査結果に基づき、論理的にどうすべきかを考えつつも、自分の意見を強く主張するのではなく、クライアントが「決める」ことを重視しているタイプです。特にオーナーシップが強いクライアントの場合には、うまく連携が進み、感謝されることも多くなるでしょう。
- 意思決定を促すために、必要な情報を提供するだけでなく、質問や対話を駆使し、クライアントが自分事として捉える状態になるようにサポートすることが大切になります。相手の考えに賛同することも大事ですが、時には、反対の意見や厳しい指摘を交えることで、クライアントの考えが強まったり、覚悟が決まることもあるため、質問や接し方の幅を拡げていけると良いかもしれません。
「思考」タイプ(課題やタスクに取り組む際、どのように考え、解決しようとするか?)
クライアントから相談された時やプロジェクトでタスクを任された時、確実に解決できることを着実に進めようとする人もいれば、失敗するリスクを覚悟しつつ、果敢に難題に挑む人もいます。まず策を練るタイプもいれば、まず行動して現場を見に行こうとするタイプもいます。どちらも課題を解決しようと頑張って取り組んでいるものの、果敢に挑むタイプから見ると、着実に貢献しようとするタイプは慎重すぎてやる気がないように映ってしまうことがありますし、逆に着実に貢献しようとするタイプから見ると、果敢に攻めすぎて失敗するリスクが気になってしまいます。
若手コンサルタントが感じるストレスの一つである「頑張っているのに評価されない」という問題は、そもそも課題やタスクに対する向き合い方や考え方がずれてしまっていることに起因することが多くあります。コンサルタントとして評価をされ、活躍していくためには、思考力を磨くことに加え、自身の思考タイプを理解しつつ、クライアントや上司の「思考タイプ」との違いを意識しながら動いていくことが非常に重要です。まずは自身の「思考タイプ」を理解することから始めてみましょう!
任されたことを自分でコツコツ考え、成果を出すタイプ(堅実貢献×思考重視)
- 自分の考えや気持ちよりも、相手が何を求めているかをしっかりと捉え、その期待に答えることを大事にするタイプです。任されたことに対して、どのようにして成果をだせばよいかについて計画を立てながら、コツコツ取り組むことができるため、安心感ある仕事ぶりが評価されます。
- 一方、マネジャーに近づくにつれ、相手の求められることに応えるだけでなく、あなた自身の考えや意見を伝え、相手を動かしていくことが求められます。メンバーに対して指示を出す必要もあります。相手の期待に応えるだけではこうした力をつけていくことは難しいため、ジュニアメンバーの時から「自分だったらどうするか」を考える癖をつけておくとよいかもしれません。
想定される活躍シーン
シーン①:部門横断での業務改善支援
コンサルタントの仕事の中では「場作り」の必要性は高くないと感じるかもしれませんが、場作りが重要なテーマはいろいろとあります。例えば、業務改革のプロジェクトでは、今の業務の課題を特定することからスタートしますが、いきなり外部のコンサルがヒアリングをしても本音の課題を語ってもらうことはできません。そのため、一緒に業務を効率化し、働きやすい環境を作っていこうという雰囲気を作り、相手の本音を話してもらう関係作り、場作りが重要になるのです。また部門横断で取り組むことも多くあるため、他部門を巻き込む際にも同様に協力関係づくりが成功のカギを握ってきます。
シーン②:新規事業推進に向けた他社協業支援
思惑の異なる相手との交渉が求められる別のシーンとしては、新規事業における他社協業の支援があります。例えば、大企業がスタートアップに投資をし、一緒に事業を作っていく時に、どのように協業していくか具体論を詰めていくことはとても悩ましいテーマの一つです。なぜなら、大企業が求める事業の規模やスピード感とスタートアップが描く未来がずれていることも多くあるからです。そのため、両社の互いの意向を聞き出しつつ、ずれを解消しながら、目指す方向、足並みを揃えていくような場作り上手な伴走役が重宝されるのです。
このタイプが苦手なこと
対話を通じて発想するタイプには、相手がたくさん話してくれたり、考えるヒントを出してくれる場合には、力を発揮しやすいですが、相手次第でパフォーマンスが大きく変わってしまう傾向があります。相手によらず、安定した成果を出すためには、自力でゼロから考える力を鍛えておくことが必要です。コンサルの場合、アイデア勝負で解決策を出してもなかなか評価されないため、解決すべき問題の根本原因に立ち戻り、その原因を解決する手段を発想するという基礎が非常に重要になります。そのため、このタイプの方には、特に「原因分析力」を強化することがお薦めです。
原因分析力強化プログラムとは?
このタイプが多いファームの特徴
「場作り上手なアドバイザー」のあなたにとっては、隠れたニーズや不安を引き出す機会や、現場をまとめて士気を高める場面、相手のモチベーションを高める役割などが多い環境がお薦めです。
- 大規模なシステム導入を行う大手ファームのITチーム
- 新規事業のアイディエーションを得意とする専門チーム
- 外部のエンジニアやクリエイターとの連携が豊富な新興ファーム
- 調達部門と現場に調整を図って進めるコスト削減の専門チーム
- DX推進の実行フェーズが得意なブティックファーム
この記事の筆者
PROFFIT AGENT編集部
Co-nnect Inc.
この記事は、戦略コンサルや外資系コンサルティングファームの出身者が執筆を担当しています。PROFFIT事業で培ったコンサルティングファームとの繋がりによる最新情報、コンサルタント時代の採用担当経験をもとにコンサル転職に役立つ情報を発信しています。